逃げるは恥だが役に立つ!2021年新春SPネタバレと感想

2021年5月19日

2021年逃げるは恥だが役に立つSP

大人気ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の2021年新春スペシャルが2021年1月2日(土)に放送されましたね!

こちらでは新春スペシャルのあらすじをネタバレ込みでご紹介させていただきます。

ついにやってきたSPドラマ!
連続ドラマから4年!
ドラマ内では〇年!

愛されたキャラクターたちの、その後は一体どうなってるの??
一緒に物語を追いかけていきましょう♪

  

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『逃げるは恥だが役に立つ』2021年新春SPあらすじネタバレと感想は?

『逃げるは恥だが役に立つ』2021年新春SPネタバレあらすじ

「人々が美しく心を寄せ合う…そんな世界になれば…。」

みくり(新垣結衣)の頭の中では、そんな元号決定の記者会見のような妄想が繰り広げられていました。

それを聞いていた、同僚たちは目が点です。

みくりは、みんなの話を聞いていたら、思わず妄想で心を遠くへ飛ばしたくなったのです。

みくりはホームセンターのサービス統括課で1年半前から働き始めていました。

その会社では、女性の妊娠・出産には、『順番待ち』が必要などという、そんなことばれたら、炎上必須案件な掟がまことひそやかにささやかれていました。

もちろん、それが公になっているわけではありませんが、誰かが産休・育休に入った場合の人員補充が無く、残された社員にしわ寄せがいってしまうのです。

「令和にもなって…前時代的すぎる…。どうして、産みたい時に…産めないの…。そんなんだから、少子化が進むのに…。」

ため息をつくみくりに、みんな頷いて、ため息をひとつこぼすのでした。

さて、かつては『雇用主と労働者』という関係で、契約事実婚をしていたみくりと平匡(星野源)も、今では良きパートナーに。

家もかつての1LDKから引っ越しをして2年が経っていました。

玄関には『津崎』と『森山』の表札がぶら下がっています。

家事代行を頼むほど家事を面倒くさがっていた平匡も、進化した家電たちを駆使して、食事を作るようにまでなっていました。

ちなみに食事は、平日は帰宅が早いみくりがつくり、休日は主に平匡が担当。

朝は、起床時間が違うので、各自が好きなように食べます。

寝床は、シングルベッドをくっつけています。

以前は、熟睡のためには寝床は別と言っていましたが、ちょっぴりがっかりしていた平匡に合わせての妥協案でしょうか?

洗濯は2日に1回で、出勤時にみくりが洗濯機を回して、出勤が遅い平匡が干す。

そして、みくりが帰宅したら取り込むというルーティーンです。

お互いが得意なことは率先して行い、2人とも嫌な作業は、半分半分。

やったことは、お互いにきちんと報告してアピール!

さて、以前勤めていた会社の業績悪化に伴い、リストラされた平匡でしたが、現在はその会社と取引のある会社でシステムアーキテクトとして働いていました。

仕事自体には問題はなさそうですが、課長の灰原(青木崇高)は、IT企業勤めとは思えないほどちょっぴり古臭い考え方。

今時、気合で仕事はこなせるというパワハラ気質で、若くて可愛い女性社員がいれば頑張れるというセクハラ気質な『ダブルハラスメント野郎』とあだ名したくなるようなタイプでした。

連続ドラマ版で風見(大谷亮平)が女子につけた『ポジティブモンスター』に対抗してみました。

「津崎さんは、そんな薄っぺらい誘いになびきませんよ。」

噂をすれば、風見がやってきました。

「今度の案件、3I関係なんですか?」

「はい。だから、津崎さんがいてくれると僕も安心なんですよ。プロジェクトリーダーが灰原さんだと…、不安なんですよね。」

歯に衣着せぬ言い方の風見。

これは、よほど不安なのかもしれません…。

ちなみに、風見はみくりの伯母である百合(石田ゆり子)と1年半ほど付き合っていたが、いつの間にか別れていました。

その理由は、誰も知りません。

そんなことがあっても、百合はバリバリ働いていて、部下のナツキ(成田凌)も、まだ百合の下にいました。

いつものみくりの妄想でもなんでもなく、本当にテレビにも出てしまった。

百合の華々しい活躍の一方で、みくりは抗えないほどの眠気と戦っていました。

ランチ中にも、気づけば眠気が襲ってくる始末。

それを見ていたまもなく産休に入る同僚(冨手麻妙)が、みくりに言いました。

「もしかして…妊娠?」

「え?妊娠って、眠くなるんですか??」

動揺したみくりは、百合の部屋に来ていました。

百合は、懐かしそうに電話をしています。

どうやら、テレビをみた高校時代の同級生が、SNSを通じて連絡をくれたのだといいます。

「今は、看護師として働いてるんだって♪…って、あれ?みくり、全然飲んでないじゃな~い!」

グラスのワインが減らぬみくりを、百合は心配します。

みくりは、ことがはっきりするまでは、とてもアルコールを摂取する気にはなれませんでした。

それに、百合にばれたら、先走って大変なことになるとも、思っていましたし、何よりも…。

「誰よりも先に、最初は、平匡さんに言わなくっちゃ。」

みくりは気合いを入れて、平匡に宣言しました。

「トイレに行ってきます!」

「…は…はい。」

そんなこと報告しなくてもいいのに、平匡はそんな表情でみくりの背中を見送りました。

トイレで妊娠検査薬を開いたみくり、その結果は…。

「平匡さん!」

トイレから飛び出してきたみくりは、平匡の隣に座り、結果の出た検査薬を見せて言いました。

「妊娠検査薬で陽性と反応が出ました!妊娠しました!」

平匡の脳内には、今までなかった言葉です。

インストール完了まで、しばしお待ちを。

「……・・・妊娠?」

「はい!」

インストールの完了した平匡は、ことのほか冷静でした。

「でも、まだわからないんですよね?産婦人科の検査を受けないと、まだわからないのでは?」

「え?…まぁ。」

「確定したら、また話しましょう。」

もっと喜んでくれると思ったみくりは、そんな平匡の態度に肩透かしを食ったような気持ちになりました。

『あれ?…あれ?…この…塩反応は…どうして…。』

みくりは、平匡が嬉しくないのではと不安になってきました。

そんなことを、友人の安恵(真野恵里菜)に相談します。

安恵は、元々できちゃった結婚の末、元旦那の浮気が原因で離婚しました。

その時に、みくりの発案で販売を初めた『食べる野菜ジャム』が通販でバカ売れ!

今は、ママ友たちと会社を興し、そこで女社長となっていました。

安恵は、みくりと平匡は、勢いでできた子どもではないよね?と確認をします。

実際、子どもはほしいと考えていた2人は、『できたらいいね』くらいの感覚ではいました。

でも、それも、みくりの一方的な気持ちの押し付けだったんだろうか…、そんな不安でいっぱいになっていた夜、平匡から話があると言われました。

切り出してきたのは、『籍の問題』でした。

2人の思いが通じあった時、『入籍』をするということもできたかもしれませんが、2人は事実婚関係のまま、今まで過ごしていました。

子どもができた時に、改めてどうするか考えようという形にしてきたのには理由があります。

それは…。

『選択的夫婦別姓』

ここからは、Eテレで放送中、『ねほりんぱほりん』とのコラボでお送りします。

本日のテーマは、『選択的夫婦別姓』です。

ねほりん(山里亮太)ぱほりん(YOU)が、『選択的夫婦別姓』について、尋ねます。

日本では、伝統的に夫婦が同じ姓にするという伝統がありますが、この制度自体は明治時代に制定されたもので、長い日本の歴史から考えれば比較的歴史の浅い制度と言えます。

また、国際的にみても、夫婦で別姓が選べないのは、日本くらいという事実も。

みくりは、女性だけが『自分の名字を捨てなくてはいけないのか』ということに疑問でしたし、女性だけがいわゆる公的なもの…例えば『銀行口座』『運転免許証』『パスポート』などの氏名変更をしなくてはいけないのか、そしてその労力やコストを負担しなくてはいけないのかと考えていました。

みくりと平匡は、この制度が認められたら、籍を入れようと決めていましたが、日本ではちっとも進んでいないのです。

でも、それもこれも、2人の『愛の結晶』である子どもができたとなれば、話は別です。

「やはり、こうなったら、『未入籍』というわけには…。」

「私の姓を変えましょう!」

みくりは、すぐに言いました。

もちろん、『森山』という、20数年過ごした名字と離れがたい気持ちはありますが、みくりには兄・ちがや(細田善彦)がいます。

でも、平匡は一人っ子です。

それに、平匡は年俸制で働く、半分フリーランス的な立場です。

そんな人が名字を変えるのは不利だという判断から、みくりはそう言ったのです。

「もし、この立場が逆だったら、平匡さんに名字を変えてもらうつもりでした(笑)」

「そうなったら…『森山平匡』か…。」

「何か、文豪みたいですね(笑)」

「文豪になり損ねました。(笑)」

これらの状況と子どもができたという状況を鑑み、みくりは即決したのです。

「私が、『津崎みくり』になります!」

「名義変更などの面倒な手続きは、2人で手分けして、片付けましょう!」

みくりは、心の底から嬉しい気持ちでした。

平匡は、色々考えていただけで、嬉しくないわけではなかったんだと…。

そして、2人で産婦人科に行きました。

心拍と胎嚢が確認できて…はっきりと言われました。

「おめでとうございます。妊娠2か月です!」

「パパ!」

「ママ!」

みくりと平匡は手を取り合い喜びました。

そして、2人はついに役所へ婚姻届を提出に。

受け取った職員(前野朋哉)が確認に向かいます。

その間、2人は結婚指輪をどうするかと話し合います。

アクセサリーをつける習慣のない平匡でしたが、みくりが独身だと思われたら口説きにくる男がいるかもしれないと、気をもんでいます。

「それは、私も同じですよ?」

「いや、僕は、その心配は。」

「私は、平匡さんが独身だったら口説きます♪」

そんなバカップル丸出しな2人を職員は、ニコニコとみています。

そして、話が終わったところで言いました。

「受理しました!おめでとうございます!」

2人は笑顔でお礼をいいます。

すぐにみくりは戸籍変更のことなどを確認していきます。

その横で平匡は、『父になる』ということをかみしめていました。

平匡は、高らかにみくりに宣言します。

「ぼくは、全力でみくりさんをサポートします。なんでも言ってください!」

みくりを全力で支えたい、そんな気持ちから出た平匡の言葉。

平匡はみくりが喜んでくれる。

そう思っていました。

「違う!」

しかし、みくりの反応は、全く違いました。

「サポートなの?手伝いなの?一緒に親になるんじゃなくて?」

平匡は、目が点になりました。

「私だって、子ども産むの初めて何にもわかんなくて不安なんです。それなのに、私が1人で勉強して、平匡さんに指示しないといけないの?」

言葉がでてこない平匡に、みくりの猛攻は止まりません。

「一緒に勉強して、一緒に親になって…、夫婦ってそういうことじゃないんですか?」

みくりは、ずんずんと歩き出してしまいます。

その心中は…言い過ぎてしまったことを反省していました。

一方の平匡も、みくりが言った言葉の意味を、すぐに理解し、言わなくてもいいことをまた言わせてしまったと反省していました。

でも、2人は親に、夫婦に、家族になるために…走り出しました。

だけど、その意識は…月と地球ほどに遠い…そう感じるのでした。

平匡は、反省しきり。

それを、いつものBARで、風見・沼田(古田新太)日野(藤井隆)に相談していました。

会社は違っても、ここの関係は変わっていないのですね…。

沼田は、平匡が父になると聞いて、涙目です。

「津崎くんの子どもはさ…。俺の子ども同然だから。」

「勝手に親にならないでください。」

現在は、沼田も会社を独立し、日野はそこの社員になっていました。

あれから2年ほど、結局元の会社に残っているのは、風見だけでした。

沼田は、平匡に尋ねました。

「あのさ…そっちに、あいついるんだよね?灰原慎之介。」

「え?はい。」

「あいつ、ピンクのストラップつけてない?前の会社で、『もちくま』のアプリ担当しててさ、会社変わってもどや顔でつけてんだよね。そ~ゆ~とこ嫌い。」

おや、沼田と何か因縁があるのでしょうか…。

「時に、津崎くん。妊婦をほっぽらかして、のんきに飲んでていいのかい?」

「あ…今日は、以前から決まっていたことなので、行って来いと。しばらくは、参加できなくなりますが。」

「誰か新メンバー加入させるか~。百合ちゃんとか。」

「来ないでしょ。」

元カノ元カレであることを思えば、そりゃ…そんな渋い反応にもなりますよね…。

「え~?くるでしょ~?『沼田会』だよぉ~♪」

「『沼田会』って、名前だったんですね…。」

さて、そんな話題に上がってきた百合はというと、先日再会した高校時代の同級生・花村伊吹(西田尚美)とディナーを楽しんでいました。

そんな中、誰にも話していなかった風見との破局理由を、久しぶりに会った伊吹にだからこそ言えたのかもしれません。

少しずつ語り始めました。

簡単に言えば、『考え方の違い』というところでしょうか。

風見が先々を考えて転職について考えている時、百合は定年退職を迎えた時のことを考えていました。

デートをしていても、風見の体力について行けないと思っていることもありました。

そんなこんなで、『好き』という気持ちだけでは、ついて行けぬ自分に疲れ果てて、1年半でギブアップしてしまったのです。

それから、風見とは連絡は取っていないようですが、風の噂で新しい彼女がいるらしいということは聞いていました。

風の噂も届きますよね。

姪のみくりの夫である平匡と友達で、飲み仲間とも言える沼田の弟分のような存在なわけですから。

一方で、伊吹も恋人と一緒に暮らしているといいます。

頑張っている息吹を見て、百合はちょっぴり羨ましいそうな顔をします。

さぁ、恋バナはここまでです。

女性同士だからこそのぶっちゃけ相談です。

「そうだ!看護師長様さまに相談しちゃお♪…こほん…あのさ…その最近…出血がね…。」

ほんのちょっぴりの出血が下着についてしまうようになった百合、それを聞いた伊吹は、真面目な表情になって言いました。

「土屋。すぐ、婦人科行って。それで、検査受けて。」

「え?すぐ?」

百合は、突然の真面目な表情に、慌ててしまうのでした。

それぞれに食事を終え、今日は満月。

とてもきれいな夜空でした。

風見は、月にカメラを向けています。

「いいですね。」

「月がキレイだと、誰かに送りたくなりますよね。」

同じ頃、百合も同じように月にカメラを向けて、おろしました。

「いいの?」

「うん。撮っても、送る人いないし。」

そういって、苦笑いを浮かべる百合の背中に、伊吹はつぶやきました。

「土屋…あのね…私さ…高校の時、土屋のこと『好き』だったんだよね。」

「え?」

「じゃあね。」

百合に二の句を告げさせない勢いで、伊吹は帰っていきました。

その背中を、百合は言葉もなく見送るしかできませんでした。

さて、一方の平匡が自宅に帰ると、みくりがソファーで眠っていました。

平匡は、体内で自分が想像もつかないような変化が起きているみくりが、眠くなってしまうことは、十分に理解していました。

とはいえ、眠っている時間が多く、ちょっぴり家の中は、荒廃気味。

どうしても、家事の負担が平匡に比重がかかり、少しは慣れたと言っても、みくりほどの手際の良さはない平匡では、少しずつ家事がたまっていってしまったわけです。

それでも、少しずつ片付けていく平匡。

ふと、みくりが書いている『母子手帳』が目に入った平匡。

その表紙には、保護者を書く欄があります。

多くの人は、そこに母親の名前だけを書いているかもしれません。

でも、みくりは『2人で親になる。』…、この方向性に一点の曇りもありません。

だから、はっきりと書きました。

『津崎みくり 津崎平匡』と。

平匡は、『父になる』という実感を、改めて感じるのでした。

さて、妊娠が分かったみくりは、会社に報告します。

みくりの部署は、みくりの紅一点。

男性社員たちは、悪気なく、みくりが休みに入った後のことを心配しています。

みくりは、部署の人に頭を下げます。

また、様々な書類を提出するために坂田(池田のぶえ)という社員と話をします。

めでたいことだから気にするなという坂田の言葉にうなずくみくりです。

でも、時短勤務にする場合は、『時短にすること』を拒むことはできないが、『育児給付金』が産休前半年の給与から算出されるので、それが減ってしまうといいます。

みくりは、思わず心の中で『世知辛い』そう思いました。

「世知辛いわねぇ…。」

坂田に心を読まれてしまったような言葉に、苦笑いを浮かべました。

さて、入籍したことによる、みくりの名義変更などを半分担っていた平匡に灰原が声をかけます。

「津崎さん、結婚してたんだぁ!びっくりしたよ!しかも、嫁さん若いんだろ~いいよなぁ~。」

下世話なトークに周囲はしらけ顔。

「今度は、俺も年下かなぁ。若くてピッチピチの劣化してない奴。」

その言葉に、女性写真の眉がピクリと動きます。

「『劣化』とはどういう意味ですか?『劣化』というのは、品質が損なわれるという意味です。人間に使うなら、『老化』ということですか?」

平匡の問いに、灰原は色々と言葉を足していきます。

「ほら、見た目が衰える的な?」

「『老化』なら、意味もわかります。人間は誰でも年を重ねますから。しかし、見た目が『衰える』というのは…。太ったり痩せたりということでしょうか?」

「そんな…真面目に…。」

灰原は、段々、面倒くさくなってきたのか、お茶を濁し始めますが、平匡にそんな小手先は通用しません。

「灰原さん、以前にスポーツジムに行けなくて、筋肉が落ちたと言っていましたが、これも『劣化』ですか??」

「やだ~津崎さん、『劣化』なんて傷つくじゃ~ん!」

どの口が言うんだ、どの口がというような返しを決めた灰原。

平匡は、『きついことを言ってしまった。』と、少しだけ反省しました。

重くなった家事負担に、ほんの少しストレスが溜まってしまっているのかもしれないと思っていると、あの場にいた女性社員たちが、走り寄ってきました。

「津崎さん!ありがとうございます!」

「あの、見た目いじり、すっごく不快だったんです!」

普段からの灰原への不満がたまった女性たちが、灰原にぴしゃりといった平匡にお礼を言いに来たのです。

そして、始まった灰原の愚痴大会。

  • 大声で下ネタを話してきて困っていること
  • 不愉快な見た目いじりに辟易としていること

そこへ、若い男性社員も集まってきました。

若い男性社員たちも、灰原の古い考え方について行けず、困っていることを話します。

  • 酒を奢ればOKだと思っていること
  • 二言目にはセクキャバにつれていくと言われ、セクハラだと感じていること

更に、人が集まってきました。

皆、よほど灰原に鬱憤が溜まっていたのか、プロジェクトリーダーにしようと立ち上がる始末…。

しかも、そこに灰原がひょっこり顔を出すから、さ~大変。

皆の表情は、灰原に何か言ってくれという期待に満ち溢れています。

でも、ここで騒ぎを大きくするのは、はっきり言って、平匡の本意ではないのです。

「あぁ!もうこんな時間!」

わざとらしすぎる、声を上げ、平匡はすたこらさっさっさと逃げ出すのでした。

雨が降る帰り道を、平匡が歩いていると、自宅のベランダに洗濯ものが干しっぱなしになっていました。

それを見て、ため息がこぼれます。

みくりは、口元をハンカチで押さえ眠っていました。

よほどつわりがひどいのかもしれません…。

でも、日々重くなっていく家事負担。

それでも、できるだけみくりを起こさないようにと、そっと家事を続ける平匡。

ふと目を覚ましたみくりは、もちろん悪いとは思っているのです。

でも、体が思うように動きません。

炊きあがったご飯の香りも、気持ち悪くて気持ち悪くて。

何とか聞き出した食べたいものは、『グレープフルーツゼリー』…。

平匡は、夜の街を駆けずり回って、ようやく買って帰れたのは、栄養補助ゼリーでした。

しかし、リビングにみくりの姿はなく、ベッドに横になっていました。

その眠るみくりの頭を平匡は撫でます。

体調の変化という重荷を、みくりが1人で背負ってくれていること。

そして、それは変わってはあげられないこと…、平匡はわかってはいるのでした。

明くる日のことです。

伊吹から、婦人科で検査を受けるように言われた百合は、その結果を聞きに来ていました。

結果は、『子宮体がん』

百合は、驚きます。

なぜなら、毎年がん検診を受けていたからです。

しかし、百合が毎年受けていたのは、『子宮頸がん』の検診で、それよりももっと深部のがんだったのです。

詳しい検査結果を聞くために、家族と来るように言われた百合は、すぐに桜(富田靖子)に電話を掛けるのですが、困ったことに桜はぎっくり腰をやってしまい、歩くのもままならぬ状況…。

みくりも、ひどいつわりで会社を休んでいる状況でした。

2人とも、兄・ちがやを思い浮かべますが、絶対にいらぬことを言うと、あっという間に却下に。

でも、百合に他に家族はいません。

普段は気づかぬ『独り身』の大変さに、ため息ばかりが出てしまいました。

そして、そんな百合に気が付いたのは、ナツキです。

「いつもの百合さん比で、三倍はため息が多い。」

よく気が付く部下です。

あ、ちなみにこの部下・ナツキに百合への尊敬はありますが、ラブはありません。

なぜなら、沼田の恋人だからです。

あ、この人は、いわゆる『ゲイ』でございます。

平匡の上司である沼田とSNSで知り合い、今もお付き合いをしています。

『独り身』にも『同性愛』にも優しい世の中が来てほしい。

2人は、そういって笑うのでした。

一方で、みくりは辛いときに百合の力になってあげられないことに涙が止まりません。

妊婦さん特有の精神的な不安定さも関係しているかもしれませんが…。

平匡は、自分が付き添うのはどうかと提案しますが、栃男(宇梶剛士)も断られたことを考えると、気を使わせるかもしれないといいます。

「あ!ちがやさんは!」

そこまで言って、平匡はちがやの性格を思い出しました。

「あ…ないですね。今のは、忘れてください。」

付き添いという観点だけなら、親交のある沼田はどうかと提案します。

実は、百合も一瞬それを考えたようなのですが、沼田はナツキと付き合っています。

会社には、まだ病気のことを伏せておきたい百合には、その選択肢が選べなかったのです。

みくりは、もっともっと悲しくなってきました。

「百合ちゃんの力にもなれない…、家事もできない…、仕事もできない…。」

みくりは、ボロボロと泣いてしまいます。

感情的にまくしたてるみくりは見たことがあっても、こんなにボロボロなみくりを見たことが無かった平匡は、何をしてあげたらよいかわからず、ひとまずみくりの頭をヨシヨシと撫でるのでした。

みくりが百合を思って、大号泣している頃、百合の携帯には伊吹から電話がかかってきていました。

百合は、困りに困って伊吹に付き添いをお願いしたのです。

看護師長もしている伊吹なら、百人力です。

検査結果は、『ステージ2』ということで、手術もできるレベルだとわかりました。

保険適用外ではありますが、腹腔鏡手術という回復の早い手術も選べるので、百合はそちらを選択することに決めたといいます。

「この日のために、私はバリバリ働いてたのよね!きっと(笑)」

「何だ、元気そうで安心したわ(笑)」

そういって笑う伊吹に、百合は本音が漏れます。

「ほんとは…不安で、不安で仕方なかった。ありがとう。一緒に話を聞いてくれて。」

「私も…頼ってくれてよかった。ほっとした。」

伊吹は、先日の食事のあとに言った言葉を、百合がどう思ったか気にしていました。

でも、百合の周囲には、色んな形の愛情を持っている人がたくさんいます。

伊吹を、特別視する理由など持ち合わせていませんでした。

「『友情』か『愛情』か…どっちかなぁ?とは思ったけど、どっちの意味でも、嬉しいって思ったよ。すっごい不安な中で、一筋の光みたいだったよ。『好き』って言ってくれて…ありがとう。」

伊吹は、思わず涙がこぼれました。

自分が、『男性より女性が好き。』…、しかも百合に告白めいたことを言ってしまい、もう会ってもらえないかもしれないと思っていたからです。

「そんなわけないじゃない!…ねぇ、花村の恋人って、『女性』?」

「うん。」

そういって、伊吹は昔から、女子のトークにも入っていけず、こそこそしなくてはいけないのがつらかったことを話します。

でも、今はそんな自分も受け入れられ、『彼女』とも堂々と付き合っているといいます。

「50になって、土屋とまた会えてよかった。」

「年取るのも悪くないね。」

そういって、笑いあうのでした。

それから、少しの時間が経ちました。

ある朝、目を覚ましたみくりは、ちっとも気分が悪くないことに気が付きます。

チンするご飯を、電子レンジで温めて匂いを嗅いでみます。

生卵を割って、しょうゆをかけて…ご飯にかけてみます。

そして、一口パクリ。

その勢いで、完食!

みくりは、寝室に飛び込み平匡を起こします。

「つわりが、終わりましたぁ!TKGが食べられました!」

「え?」

「つわりが終わり~♪みくりがぺろり~♪」

「韻を踏めるようにまで…。」

みくりも平匡も大喜びです。

つわりが収まったみくりは、体調を見ながらも、できる範囲内では最大限のパフォーマンスをこなしていきました。

先日、みくりの産休に文句を言っていた笠井(ナオトインティライミ)が、その事を謝りました。

実は、みくりに頼りすぎだと部長の谷(金子昇)に注意されていたのです。

それを聞いて、腹を立てるでもなく笠井は、課の仕事はみんなで回せなくてはいけないと思ったのだといいます。

みくりは思いました。

「他の課もそうなってくれたらいいのにと。」

しかし、うまくいくことばかりではありませんでした。

みくりの出産後、1か月の育休をとることを申請した平匡に、灰原が文句を言いに来たのです。

みくりは笠井に、平匡が1か月の育休を取ろうとしてくれることを話すと驚きます。

「1か月も休ませてくれるなんて…いい会社だね!うちの会社じゃ無理だよ~!」

そして、灰原は平匡に言います。

「そんな前例作って、みんなが休みだしたら仕事になんないよ!」

みくりは笠井に、平匡は灰原に言いました。

『そもそも、休めないことが、異常ですよね?』

自宅に帰った平匡とみくりは、会社での出来事を話します。

ちなみに、平匡の育休申請は承認されました。

本来、使っていいものなのです。

会社はその申請を拒否することはできません。

なので、言ってしまえば、灰原1人が難色を示していると言えば、それだけなのです。

そうとなれば、もう『当たり前』という顔で取るしかないとみくりは言います。

むしろ、ここで平匡が、『育休を取ることは、普通なのだ』という態度でいることで、後に続く後輩たちの道しるべになるのではないかといいます。

「『普通』をアップデートするわけですね。ところで…『当たり前』という顔とは、どういう…。」

2人は、そんな表情も研究するのでした。

それから2か月が経過しました。

百合のがんの手術が決まり、10日~2週間ほどの入院が決まりました。

つわりの落ち着いたみくりも駆けつけて、入院の準備を手伝います。

この際だからゆっくりするという百合に、みくりは大賛成です。

みくりは、百合にハグを申請。

「辛いときに、一緒にいられなくてごめんね。」

「いいのよ。…みくりがいてよかった…。」

「え?」

「私の子宮は使わないまま、無くなっちゃうけど…。私には、娘のようにかわいいみくりがいるからね…。」

「孫もできるよ。」

そういって、笑いあう2人の間で、ぽこんとお腹を蹴ったのは赤ちゃん。

「あ!今、初めて動いた…。」

命がそこにある。

その実感に、百合は何だか泣けてきました。

みくりのお腹にほおずりをして、赤ちゃんに声をかけるのでした。

また、少し時間が経ちました。

今日は、山口から平匡の両親・宗八(モロ師岡)知佳(高橋ひとみ)が出てきて、戌の日の安産祈願です。

みくりと知佳は、おみくじ引いて、キャッキャウフフと楽しんでいますが、宗八と平匡は何だか怪しげな雰囲気です。

宗八は『男の責任』『大黒柱の責任』『家長としての責任』説いていきます。

宗八の年代なら、それが『普通』で『当たり前』だったからです。

でも、平匡とみくりは、その『普通』をアップデートするべく奮闘しています。

だからこそ、平匡は、その宗八の言葉を、受け入れられない…そんな顔をしていました。

その夜は、平匡とみくりのマンションに宗八と知佳もいました。

2人並んで台所に立つ姿に、知佳は驚き、喜んでいます。

「あ!動いたかも!」

「え!!待ってください!」

大慌てで、手を洗ってお腹に手を当てると…残念止まってしまいました。

平匡はまだ、お腹を蹴る赤ちゃんに遭遇できていないようで、至極がっかりしました。

今日の夕飯は、瓦そばと豚汁です。

その味を絶賛する知佳に、作ったのは平匡であることを告げます。

「え~うそ~!」

「調理家電使えば簡単だよ。父さんでもできる。」

「調理…家電?」

実は、家電が大好きな宗八。

知佳は、買ってみようかと話します。

宗八は、何も言いませんでした。

2人が帰った後、みくりは平匡とお茶をすすります。

「疲れました?」

「少し…。父には、昔から緊張してしまうので。」

「すごくきっちりしてる感じですもんね。」

「亭主関白が服を着ているような人なので。僕は父のようになれないっていう思いがあったから、家庭は持てないと思ってました。でも、みくりさんとならそうじゃなくてもいいって思いました。父のことは尊敬してますが、僕と父は別人でパートナーだって違う。僕は僕の思う『理想の父』になる。それでいいですよね?」

みくりは、平匡の言葉を肯定しました。

でも、『理想の父親』という言葉が、少しだけ引っ掛かりました。

『それって、何?』

更に、メールの返信があるからと、平匡はPCの方に行ってしまいます。

『何となく平匡さんが遠くに感じる…。』

みくりは、そんなことを思っていましたが、それも妊娠でナーバスになっているだけかなと思っていました。

でも、PCに向かう平匡の表情は、どこかいつもと様子が違うのでした。

さて、育休を取ることになった平匡は、仕事の配分を調整していきます。

そして、その一部を外注してはどうかと提案します。

しかし、『ブルックスの法則』を持ち出し、灰原は難色を示します。

『ブルックスの法則』とは、1975年にフレデリック・ブルックスによって提唱されたソフトウェア開発のプロジェクトマネジメントに関する法則です。

『遅れているソフトウェアプロジェクトへの要員追加は、プロジェクトをさらに遅らせるだけである。』

しかし、平匡には奥の手がありました。

それは、もちろんこの二人です。

「あ~どうも~!」

「どうも~!」

そう、沼田と日野です。

古巣である3Iをよく知る2人ならば、追加要因に適任と考えたのです。

早速の打ち合わせの中、灰原は平匡が育休を1か月もとると嫌味たっぷりに言います。

「困っちゃいますよ~ほんと。」

しかし、平匡は負けていません。

むしろ、みくりの復職に合わせて、その頃に追加で2か月の育休をとると言ったのです。

「え!増えてんじゃん!てか、何で当然みたいな顔してんの?」

イライラしだす灰原に沼田が援護射撃です。

「ねぇ、灰原さんは、何をそんなに怒っているの?」

「いや、別に怒っては。」

「じゃ~モヤモヤしてるの?その原因は?」

そういって、回答の選択肢を与える沼田。

  • 1.長く休むから?
  • 2.男が育休を取るから?

「3.男が『長く』育休を取るからですよ。」

あからさまにイライラした返事を返す灰原に、沼田は反論の手をゆるめません。

「『育休』だから、嫌なの?じゃ~他の理由だったら?」

「は?他?」

「例えば…そうだな。『突然の事故』、『家族の介護』、『自分自身の病気』。『育休』でも、他の理由でも同じだよ?いつ何時、自分が長い休みを取らなくてはいけなくなるかなんてわかんないよ?働いてるのは、人間なんだから、そんなの当たり前でしょ?そんな時に大事なのは、誰が休んでも、仕事が回せて、帰ってこられるようなシステムを普段から作っておくことじゃない?それが、職場におけるリスク管理だよ。」

「リスク管理って、誰の仕事?」

「そりゃ~プロジェクトリーダーじゃないですか?」

日野と風見も、援護射撃に加わります。

「じゃ~灰原さんだね♪」

「日野くん、灰原くんはね、それができると見込まれているから、『プロジェクトリーダー』なのだよ?」

灰原は、この時、ようやく自分が四面楚歌だと気づきました。

この状況において、平匡の『育休』を否定することは、『自分はリスク管理のできない無能です。』と公言するも同じことですから…。

「もちろんです。」

苦虫を噛みつぶしたような表情の灰原に、沼田は笑顔で言います。

「はい!それじゃ~この問題は解決~♪会議しよ!」

沼田は平匡に、すっきりした~というような顔をして見せます。

そんな沼田に、平匡は感謝の会釈をするのでした。

さて、色んな事が解決した平匡とみくりは、一緒に子ども服を見に来ていました。

相変わらず、お腹を蹴るわが子には、遭遇できていない平匡は、嫌われているとしょげています。

それを見ていた店員さん(きなこ)は、自分の所もそうだったと平匡を励まします。

「お母さんじゃない手だってわかると、動くのを辞めちゃうみたいなんですけど、一杯触ってあげて、『お父さん』の手だって赤ちゃんが覚えてくれると、安心して動けるようになるみたいですよ!」

『お父さん』

その言葉に、平匡は俄然やる気を見せ、毎日のようにみくりのお腹を撫で、赤ちゃんに声をかけるようになりました。

朝も、夜も、何ならみくりが寝ている隙にも、声をかけ続けた結果、赤ちゃんの信頼を勝ち取ったのか、ついに!

動く我が子と遭遇できました!

「おめでとうございます!」

「ありがとうございます!」

それから、すくすくと赤ちゃんは成長を続け、産休に入る34週を迎える頃…。

みくりは、またしてもひどいつわりに見舞われていました。

お腹の圧迫による『胸やけ』と『吐き気』に、『頻尿』『尿漏れ』『足のつり』と体調不良の歳末大セールでした。

「なぜ、女ばかり…。」

その一方で、平匡も仕事納めの日だというのに、ちっとも仕事が収まっていませんでした。

  • マニュアルを読まない
  • 共有リストを見ていない
  • 勝手に工程を遅らせる

それは、それは、バタバタでした。

助けてくれた沼田からの飲み会の誘いに辛口で返事をするほどに。

年内最後の『沼田会』には、風見の姿すらありません。

でも広い心の沼田は、怒ってはいけないと日野を諭します。

しかし、突然、暗黒のような表情を浮かべて言います。

「中国で未知のウイルスが発生したようだ。地球上には、そんなものがたくさんいる。それが、いつどこかで発生し、広がって、世界中でアウトブレイクが起き、人類が死に絶えるなんて未来が…あるかもしれない…。我々、人類は、地球に必要とされてないのかもしれない。そうなって、初めて人類は、この『沼田会』の尊さを知るのさ。」

いえ、沼田は、誰よりも、心から不貞腐れているのでした。

その頃、平匡はというと、少し遠い24時間営業の薬局でいつものトイレットペーパーを買うか、近くのコンビニであるトイレットペーパーを買って家のことをするべきか…。

右往左往と悩んでいました。

結局、遠くの方で、いつものトイレットペーパーを買って、息も絶え絶えに帰ると、なぜか補充されているトイレットペーパー。

あの後、宅配の人がもう一度、届けに来てくれたので、その旨をみくりは連絡したのですが、平匡は見ていませんでした。

笑顔で平匡を出迎え、内祝いについて検索していたみくり。

しかも、カップラーメンを食べている。

思わず、平匡は嫌味めいたことを言ってしまいます。

食べられるくらい、元気が戻ってきたなら少しは部屋を片付けてくれても…。

いつもなら、そんなことくらいで泣きだすようなみくりではないのに、ナーバスになっているみくりに感情はコントロールできず、『辛い』と大泣きです。

そんなみくりに、ついに平匡は…。

「泣きたいのは、こっちですよ!」

そんな平匡の言葉に、更に激しく泣きじゃくるみくり。

平匡も頭を抱えてしまいました。

こうして、1つも解決できぬまま…、1つも決着がつかぬまま…荒廃した部屋で新年を迎えたのです。

新年を迎えても、部屋は荒れ果てたままでした。

正月って何だっけ、そんなレベルで仕事はじめとなってしまった平匡。

みくりは百合と過ごしていました。

やっとこつわりも落ち着いてきましたが、先日のしこりがまだ取れていないような、みくりはそんな気持ちでした。

最後は謝って締めたものの、一番言いたいことは言えていない、そんな気持ちでした。

百合は、血のつながった家族でもそういうことはあるから、みんなそうだと思うと励まします。

そして、男の方がため込みやすくパンクしやすいのだといいます。

「『男らしく』…。それもまた『呪い』かもね。」

百合の言葉を聞いて、みくりは思い当たる節がありました。

自分は、色んな人に話をして、不安を共有してもらっていたけれど、平匡はそうできていたのかと…。

平匡は、疲れた頭で、早く帰ってゴミ出しをしなくてはと、トボトボ帰ってきました。

しかし、帰ると玄関には見慣れぬ靴が1足。

中から、見知らぬ女性が1人。

驚く平匡に、元気よく挨拶をして女性は帰っていきます。

部屋の方に目線を向けると、そこには穏やかな顔で微笑むみくりが。

そして、部屋もピカピカになっていました。

みくりは、ようやくつわりも落ち着いたので、思い切って家事代行を頼み、一緒に掃除をしたのです。

みくりは、平匡に、贅沢はできないけど、どうしても回らなくなったときは、周りの手を借りようと提案します。

平匡は背中を向け、思わず涙がこぼれます。

父親として、これではいけないと1人部屋にこもろうとする平匡を止め、みくりはハグをしました。

「辛かったですね。」

「辛かったのかな。」

「辛いですよ。一人で家事を引き受けて…、仕事もパンパンで。」

「でも…みくりさんの方が…」

「私は、『辛い』ってたくさん言ってます。だから、平匡さんも…辛いときは『辛い』って、ちゃんと言ってください。男とか…女とか…関係ありません。」

みくりの言葉に、平匡はやっと言えました。

「辛かった…。」

平匡の背中をよしよしと撫でるみくりに平匡は尋ねました。

「みくりさんは、今は?」

「今は、辛くないです。」

「じゃ~…今まで辛かった分。」

そういって、お返しと言わんばかりに背中をさすりました。

それから約1か月。

ついに、分娩日の前日を迎えました。

2人が選択したのは、計画無痛分娩です。

しかし、へその緒が絶妙なところにあるため、今日まで性別はわからぬまま来てしまいました。

名前をどうしようか悩む2人は、ひとまず『男女どちらでも通用する名前』という方向性で考えていくことにしました。

ところどっこい…人生は何が起こるかわかりません…何と計画を前に、みくりは破水してしまったのです。

てんやわんやの大騒ぎの末、病院へ到着し、麻酔が入ると痛みはすぐに治まってきました。

麻酔が入る暇だと笑うみくりと平匡は、先ほどの続きで名前を考え始めました。

平匡は『川』にちなんだ名前がいいのではないかといいます。

それは、2人の名字である『森山』と『津崎』に関連していました。

『森』や『山』から流れ出た水は『川』を渡って、『津』つまり港に行きついて、海へというイメージです。

「つまり…私たちの名字を繋ぐ名前ということですね。」

「例えば…『大河』とか…。」

「う~ん男の子っぽいですね…『河』で『こう』なら、男女どちらでもいけるかも?」

そんなことを話しているうちに、子宮口は開いてきました。

それから、1時間後。

あれよあれよという間に、産声が響き、元気な女の子が産まれました。

みくりも平匡も、その誕生に涙をこぼして喜びました。

そして、その嬉しい知らせは、親しい人たちに届きます。

産む直前まで話し合っていた、あの件はどうなったかというと…。

命名!

『津崎 亜江(あこう)』と相成りました!

それから、2人はパパとママ1年生らしく、どたばたの中で、育児をしていきました。

そんなある日、灰原から電話がかかってきました。

平匡は、育休中だから出ないといいますが、延々となり続ける電話に、スピーカーフォンで対応します。

「育休中なのはわかってる。でも、社長が自宅待機、他にも発熱者が何人か出てて、どうしても人手が足らないんだ。」

「みなさん風邪ですか?」

平匡ののんきな返しに、灰原は驚きます。

「津崎さん、もしかしてネットも、テレビもみてない?」

慌てて、テレビをつけると、ニュースが伝えていたのは、『新型コロナウィルス感染拡大』のニュース。

2人は、育児に追われて、ネットやニュースを見る間もなく、日本が大変なことになっていると知りませんでした。

乳児用のガーゼから、アルコール消毒、どこを探しても何も買えない日々。

みくりは、懸命に乳児と新型ウイルスに関する情報を集めますが、有効な情報は得られません。

百合の会社でも、パリにある支店がアジア人差別で大変な騒ぎに。

さらに、大型イベントの自粛要請が発令され、その対応に追われていました。

平匡は、育休返上で会社に出ていました。

2人で育児をしようという試みも、それによって既に崩壊していました。

むしろ、毎日電車通勤する中で、亜江に感染させてしまう恐れを危惧し、辛い決断をします。

みくりと亜江を、館山のみくりの実家に疎開するということです。

決断すれば、あとは動くだけ。

すぐに栃男が、車で迎えに来てくれました。

平匡も仕事の段取りがついたら、向かうと約束します。

いつだって、ハグでつながってきた二人。

今は、それすらできません。

不安を抱えたまま、2人は離れて暮らすことになったのです。

平匡の会社でリモートワークが整った頃、ついに7都道府県で『緊急事態宣言』が発令されました。

平匡は自身の館山行きを、一旦断念することにします。

栃男はテレビの前で号泣しています。

昔から一番好きだと言っていたコメディアンの志村けんさん新型コロナウィルスに感染して亡くなり、その関連ニュースを見ては、泣いていたのです。

みくりは、それを見て不安でした。

今、家に一人でいる平匡が感染し、発症したら…。

平匡は、もし自分が感染していて、もう2度とみくりにも亜江にも会えなくなったら…。

毎日の電話で、お互いの安否を確認しながら、声だけは明るく振る舞っていても、お互いを心配して不安な毎日を過ごしていました。

『あの時、亜江の顔を、もっとよく見ておけばよかった。』

『あの時、ハグしておけばよかった。』

“あんなに近くにいたのに”

みくりは、たくさんの写真を撮りながら、平匡に思いを馳せます。

『平匡さん、あなたの子どもは、どんどん大きくなっちゃうよ…。』

大変なのは、みくりたちだけではありません。

以前、風見と平匡が喧嘩をしていた居酒屋は店をたたむことになりました。

それを聞いて、心配した沼田と百合は『BAR山』を訪ねていました。

こちらも決して無事ではありません。

マスターの山さん(古舘寛治)自身は元気ですが、お店は、もはや虫の息という状況でした。

沼田は、年末の『沼田会』に、誰も来てくれなかったために、『ウイルスで世界なんか滅んでしまえ』と言霊のせいだと自分を責めています。

百合は、そんな沼田の尻を叩くように言います。

「ばっかじゃないの!?そんなんでねぇ、世界が滅んでたまるかってのよ。だったら、新しく祈りなおしなさいよ!うちだって…損害金でやばいんだから~!倒産したらど~しよ~!」

大人たちは、改めて、神に祈るのでした。

さて、携帯のカメラが壊れてしまったみくりですが、携帯ショップの予約すら取れず、修理にも出せません。

館山の実家にはPCもなく、平匡に亜江の写真1枚送ってあげることもできませんでした。

家族の顔も見られぬ中、1人リモートワークをしていた平匡の心は疲弊していました。

ネット上に溢れるデマや争いに心を痛めていたのです。

そんな時、みくりから連絡が入りました。

デジカメの写真を何とか平匡に送ることに成功したのです。

愛する家族の写真に心が洗われていく平匡。

みくりには、その返信が届きました。

「ありがとう。写真は、もう送らなくていいです。」

みくりは、努力が届かなかった?…そんな気持ちになってしまいまいます。

そして、ここに来て、急に妊娠を伝えた時の平匡の『塩反応』が気になりだしてしまったのです。

不安と苛立ちが募ってしまったみくりは、桜に桜が妊娠した時の栃男の反応を尋ねました。

大喜びだったという栃男の話を聞いて、みくりは羨ましくなってしまいます。

でも桜は、気づいていました。

「でもね、すこ~し。無理してたんじゃないかな。」

桜は、2回目であるみくりの妊娠が発覚したときは、単純に喜んでいましたが、1回目のちがやの妊娠の時は、やはり喜びと不安が同居しているような感じだったといいます。

みくりは、平匡の『理想の父親になる』という言葉も気にかかっていました。

桜は、子育てにゴールはないから、過程を楽しむようアドバイスしました。

みくりは、桜に聞いてもらえたことで、少しスッキリしていました。

そんな中で、平匡にたくさん話したいことがあると、改めて思いました。

さて、あんなに家族の写真に喜んでいた平匡の塩反応。

何やら、平匡は準備をしていました。

ネットで購入したPCとモバイルルーター。

それを持って、風見に運転をお願いしたようです。

「不要不急の移動は自粛するよう言われていますが…、妻の通信機器の代替え機を届けることは…。」

「緊急の用件です!」

風見は、力強く言います。

平匡は、携帯の調子が悪いみくりのために、通信機器を届けることにしたのです。

そして、その移動を風見に頼ったのです。

風見はいつの間にか、車の運転免許を取っていました。

そのきっかけは、百合でした。

いつだったか、風見に言ってくれた言葉。

『車は、思ったよりも案外遠くまで行ける。』

それが、胸に残っていたのです。

ようやく館山に到着すると、写真に写っていた公園を見つけました。

平匡は、その公園を凝視し、みくりと亜江の姿を見つけました。

でも、平匡はあくまで配達員としてきただけだからと自分に言い聞かせ、遠くから2人を見つめ声をかけようとはしません。

亜江の元気な泣き声を聞いて、平匡は笑顔を浮かべました。

散歩を終え、実家に戻ると、玄関先に紙袋がありました。

袋に貼られた付箋には、平匡の文字が。

平匡は、本当に誰にも声をかけずに帰ろうとしていました。

でも、すぐに追いかけたみくりは、風見の車を見つけます。

「止まってください!」

みくりの声に、平匡も車を止めてもらいます。

橋の上と道路…距離はありましたが、はっきりとその姿を目視できました。

「平匡さ~ん!」

「みくりさ~ん!」

2人は、電話越しにお互いの健康と再会を祈りました。

『生きていれば、必ず、また会える。』

ハグはできない距離。

でも、お互いの心と心はハグをしていました。

それから、また少し時間が経ちました。

今日は、『大沼田会』と称して、オンライン飲み会が開催される模様です。

百合と風見も久々の再会でした。

ニュー彼女とは、だいぶ前に別れたという風見。

新しい彼女とのやり取りが頑張れなかった『怠け者』かもしれないという風見の言葉が、百合には妙にツボに入ってしまいました。

自分が風見と離れた理由と同じだったからかもしれません。

そこに沼田が顔を出し、みくりも顔を出します。

みくりは、風見にPCを運んでもらったお礼を言いました。

更に人は増え、沼田のカメラにはナツキも一緒にいます。

それから、日野が増えて、平匡も合流、続いて安恵に山さんに、なぜか灰原も!

灰原のチャラさに辟易していると、沼田が罰金制度を提唱します。

「今日の趣旨は、『辛いことは共有しよう、助け合いの精神で頑張ろう人類』なの!だから、暴言を言ったら罰金だ!集めた罰金は、未来に行われるリアル沼田会の資金にするから!」

みんなそれぞれに生まれた私たちが何でもない話をする、だけど心の中の孤独は、恐らく誰しもが持っている。

でも、いつかまた会えた時に、ちょっぴり優しくなって、元気に助け合えたらいい。

それぞれが近くて遠いお隣さんとして、生きていければいい。

そうすれば、いつかきっと…。

平匡はマンションの前で、そわそわと待っていました。

奥の道から、みくりが亜江を抱っこして歩いてきます。

抱っこを変わった平匡にびっくりした亜江は泣き出してしまいます。

また、しょんぼりしてしまうと、みくりは焦りますが、平匡は笑顔でした。

「大丈夫。もう焦りません。」

平匡は、泣かれてもめげずにあやしました。

そのうち、安心したのか、亜江のご機嫌よくなっていきました。

そんなわが子の顔を見て、平匡は言います。

妊娠が分かった時からやり直したいと。

「今なら、もっと全力で喜んで…、全力で世話して…。もっと楽しめばよかった。」

みくりは、平匡のその言葉で、ここまでのモヤモヤが全部吹っ飛んだようでした。

やっとできたハグ。

間には亜江もいます。

「おかえり!」

「ただいま!」

そうすれば、いつかきっと…また会える!

『逃げるは恥だが役に立つ』2021年新春SPの感想

 

あぁ…終わっちゃった…。
濃厚な2時間半だったわね…。

いやぁ…色々名言も多かったね!

ほんにほんに!
「そもそも育休をとれないことが異常!」
「誰が休んでも仕事が回るように普段からしておくことがリスク管理」

この言葉、煎じて飲め!って言いたくなるセリフが一杯だったわね。

沼田さん、いいこと言うなって思ったよ!
何か、不穏なこと言ってるタイミングもあったけど(笑)

灰原さんも、炎上しかねない人だったし、始まる前は正直嫌な奴なのかなってハラハラしてたけど…。

いやまぁ実際、嫌な奴だったわけだけど、リモートワークを反対している、更に古代化石みたいな社長を説得したから、不問には処さないけど許してやろう!

って、どこから目線よねぇ(笑)

しかし、豪華なゲストの贅沢使いだったね!

確かに!
花村伊吹さんを演じた、西田尚美さん何て、もっと絡んでくるかなぁと思ったのに、意外とあっさりしてたし…。

金子昇さん、ナオトインティライミさん、伊藤修子さんに、滝沢カレンさんとか、あれだけ!?みたいな(笑)

他にもきなこさんとか前原洸さんとか、結構な贅沢使いだったわ(笑)

西田尚美さんの役柄は、百合ちゃんに恋をしていた役だったね。
ゲイカップルがいるんだし、逆もしかりだよね!

というか!
成田凌くんよ!
いや、すごい!

連続ドラマ版の時は、今時男子風だったの!
で、今回は百合との電話の向こうにいるという設定でいなかったんだけど、同僚の女の子に、『少女漫画』でいうかっこいい男の子みたいって言われてたことの伏線が回収された感じ!

沼田さんと付き合ってて、百合にはその事を話しているから、自然になったのか、『梅原ナツキ」っていうキャラクターの素が出ているのか、立ち振る舞いが女の子感がでてたの!

これは、推測の域を出ないけど、本当はその少女漫画の女の子の気持ちに共感しているのかなぁって思ったわ!

恋模様で言ったら、百合ちゃんと風見さんじゃない?
まさか、終わっているとは…。

それは確かに。
でも、『月がキレイですね』でつながってるっていう描写が、本当はまだお互い好きの暗喩でしょ?

キレイな月の写真を撮って送りたかった相手って…もうじれったい!
でも、何となく、これは、更なる続編を期待してもいいのかしら。

確かに…風見さんは、ニュー彼女と別れてるしね!

それに、亜江ちゃんの成長も気になるし!

最後の場面は、まだ見ぬ未来の出来事。
早く、あのシーンみたいなことができる日々が戻ってきてほしいよ。

戻ってきてほしい日々と言ったら、普通に外食がしたいということで、百合ちゃんが伊吹さんとお食事してた店が、同じTBSドラマの『恋する母たち』『この恋あたためますか』に出てきたレストランに似てる!って思ったのよ!

あ~あのワイン飲んでたお店ね!

そうなの!
で、調べてみたらお店は同じなんだけど、店舗が違ったみたい!
似てると思った方は月島店で、今回は茅ケ崎にある店舗だったそうよ!

スペインクラブ 茅ヶ崎
撮影での利用も、積極的に受けてくれてるみたいだから、来店の際は、確認が必要かもしれないわね!

わ~美味しそうなお店だね!
外食が気軽にできる日が早く帰ってきてほしいね…。

本当ね…。

そういえばさ、連続ドラマ版でみくりのお兄ちゃんを壁ドンしてた奥さんの登場が何でないんだろうなって思ってたんだけど…ちがやも妄想の中でしか登場しなかったね(笑)

なんか色々納得してしまったのだけど、扱いがひどくて笑っちゃったわよ(笑)
あの平匡さんにさえ、「今のはなかったことに」って言うのが、もう相当ツボったわよ(笑)

本当だね!ちがや夫妻との関わりもまた見たいから、続編やってくれないかなって思ったね!

『逃げるは恥だが役に立つ』2021年新春SPを見た人の反応は?

そう!
これね、すっごく大事だと思った!
今回、百合ちゃんがかかったのは「子宮体がん」。
『子宮頸がん検診』ではわからないのよね。

『体がん』の検診は、正直痛みや出血が避けられないから、嫌がってしまう女子もいると思うのよね。

市区町村で受けられる検査項目も違ったりするから、注意が必要ね!

平匡さんにまでぞんざいに扱われるちがやに幸あれ(笑)

風見さんと百合ちゃんのその後は、やっぱり気になってたから、いきなりさらりと別れが告げられてびっくりしたわよ。

私は、どんな形であれ共に生きてほしいんだけどなぁ…。

沼田さんいいこというね~!

本当よね!
でも、あの灰原の嫌い方、何か因縁でもあるかと思ってたんだけど、なかったわね(笑)

最後は、とにかくこの尊いカップルだよね!
本当、まだ見てたかったかも。

本当ね~♪
ぶつかって、ぶつかって、壊れないスゴイカップルだと思うわ!

『逃げるは恥だが役に立つ』2021年新春SP見逃し配信情報

逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類! 新春スペシャル!!を見逃してしまった方へ朗報!
放送終了後2週間以内は、以下のサイトで無料で見れちゃいます!

TVer (放送終了後2週間は無料配信中!)

TBS FREE (放送終了後2週間は無料配信中!)

まとめ

いや~面白かったけどあっという間だったね!!

本当ね…。
まだ先も気になっちゃう!

また定期的に戻ってきてほしい作品ですね♪

【2021年5月19日追記】
何と、平匡さんとみくりちゃんの中の人である…。

星野源さんと新垣結衣さんがご結婚!

まさに逃げ恥婚!
ドラマの中で見たような、ラブラブ夫婦生活を思うとにやにやしちゃいますね…。

本当におめでとうございます!

 

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